肩書を並べよう
物理学者であり、随筆家であり、
更に俳人でもある
野暮な表現だが理系と文系の異なる分野を見事に上手く使いこなす
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名随筆を挙げる
『柿の種』
ここには随筆家だけではなく俳人としての顔を覗くことができる
『地震雑感-津波と人間』
中公文庫
『天災と国防』
講談社学術文庫
いずれも随筆でありながらその領域を見事なまでにはみ出している
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評論と随筆を合わせ持った名著だ
余談をひとつだけ
中勘助の随筆中に夏目漱石との交わりが登場する…
先生と生徒、先生と学生、そして文壇の先輩後輩…
更には死の直前までの関わりがそこに記されている
随筆中に寺田寅彦の名を一度だけ見ることができる
その夏目漱石に師事した文学者としての寺田寅彦…
漱石と中勘助と寺田寅彦の三人…
何ともその取り合わせは贅沢だ…
だから文学はいい |