『ビゴー日本素描集』
『続ビゴー日本素描集』
岩波文庫
フランス人の風刺画は日本でもよく知られている
それは少々強烈で中には頭にくるものも含まれる
フランス人のブラックユーモアは時に理解し難い
しかしビゴーは理解の範疇に入る
…
明治中期の日本を描いたビゴー…
その画はまさしく正当ユーモアに満ち溢れている
外国人から見た日本人の生の姿…
それを文章ではなく画で知ることの有意義さを本書は教えてくれる
ビゴーは日本人を奇異なものとは捉えていない…
それをひとつのある意味独自の風土として風俗として理解している
…
更にいうなら…
自らの描く風刺画によってそうし
た理解を深めようとさえしている
…
僕はそう思う…
続編にはビゴーの侍姿の写真が掲載されている…
ビゴー流のユーモアは尽きない…
尽きないどころか自らもユーモアの対象としていた節さえも伺える
本書もまた貴重な資料他ならない
…
但し無理に読まなくていい
感じればいい…
それで十分だ |