『最期の言葉の村へ』
ドン?クリック
原書房
タヤップ語とは…
これはパプアニューギニアのガプン村で話されていた言語を指す
著者は実際にその村に滞在して、
村の老人からタヤップ語を学ぶ…
そして消滅危機にさらされていたタヤップ語の文法書を出版した
言語学と人類学を修めた著者のタヤップ語への執着は実に凄まじい
…
その背景には言語の消滅という、謂わば文明とは余りにもかけ離れた現象への遭遇が起因している
親から子へ
子から更に子へ…
この継承が言語を言語足らしめ、
使われる言語の源泉になり得る
なるほどと思う…
言語が廃れる理由もまた明快だ
タヤップ語は西欧文明の介入が各たる理由とする…
文明が言語を継承せしめる一方で逆に消滅せしめる要因にもなる
一体全体文明とは何なのか
こと西欧文明とは何であるのか
更には人間は如何なる存在なのか
…
言語を通して今ある我々自身を問いの対象とする…
本書の究極の読み処はそこにあるような気さえする |