ああ言えばこう言え!Ⅱその37

 厳冬につき、春待につき只今冬眠中也・・・。
 このようなことを書けば、皆々様方は真に受け給うて、甲山は眠ってばかりいると思われてしまう、などといった危惧は全くもってない。
 眠ってばかりいたいのは山々であるが、実際はそうもしていられないのである。甲山は4月を起点として一年を単位としている。よって、年度末は冬眠と春眠のフリをしながら、新年度についてを模索する。従って、只今は多忙極まりない真っ只中ということになる。
 師走は師匠が走り回り、駆けまわるという。しかし、我が年度末は夥しい羊たちが駆け回る。羊二という筆名も、それなりに苦労がある。
 だがしかし、ところがである。今年ばかりは違う。何しろ睡魔という睡魔が容赦なく羊たちを襲う。逃げても逃げてもではない。羊は従順な生き物である。従って、冬眠と春眠のフリというのは全くのハッタリで、脳中は惰眠を惰眠をむさぼること、実にこの上ない。
 もちろん、必要に応じてその都度覚醒はする。けれども、それも惰眠と惰眠の隙間である故、適当でしかない。これはいわば技能である。
 ということで、他人様との会話も真剣ではない。よって、当該期間中は、相談事並びに交渉事は固くお断り申し上げたい。特に人生相談など、以ての外である。ついでにいえば、当該惰眠から覚めても、不快な相談事や交渉事はお断りをする。特に、当方にとって不利である交渉については、これを一切受け付けない。
甲山羊二